異世界の詩

見習い詩人のエオルゼア冒険記ブログ

成長盛り

「スクリビルドさん、こんにちわです!」

ちょっとした用事で、エールポートに立ち寄った私は、以前、お世話になった、イエロージャケットのスクリビルドさんに挨拶をした。

「やぁ、君か。どうだい、調子は?」

そういって、スクリビルドさんは、笑顔で応えてくれた。
私はここ最近会ったことや、冒険での出来事なんかを掻い摘んで説明しながら、ひと時の談笑を楽しむのだった。

 

「そういえば、あの子たちも元気かい?」
「もちろん、元気ですよ! ほら!」

そういって、私は、とある事件で保護した、狼犬の子を、スクリビルドさんに見せた。
その元気に走り回る姿を見て、スクリビルドさんにも、自然と笑顔が浮かぶ。

「もう一匹の、クァールの子はどうだい?」

「……あの子は……」

その時の事件で保護したのは、この狼犬の子だけではなかった。

この子の親、つまり、成体の狼犬によって追い立てられ、かみ殺されてしまったクァール。
その傍らで、助けを求めていた、幼体のクァールもまた、私が保護する事になっていたのだった。

「……なんて言ったらいいのか……」

言うべきか言わざるべきか、迷っている私の様子に、何かを察したのか、慌てて、スクリビルドさんが声をかけてくる。

「そ、そうか……こんな世の中だ。そういう事もあるさ……」

「そう……ですよね……」

「仕方ないさ……」

「……そうですね! それじゃ、ちょっと呼びますね!」

「うん……うん?」

なにか引っかかるところがあったのか、スクリビルドさんが、軽く首を傾げる中、私は、軽やかに指笛を吹き鳴らした。
そして、程なくして、タッタッタッと軽快な足音が聞こえてくる。

 

 

 

 

 

 

「!!!?」

 

 

 

 

 

 

 

「あの子、こんなに大きくなっちゃったんですよ! 元気なのは良いんだけど、最近、よく食べるから大変で……」

「………」

「……あの? スクリビルドさん……?」

 

 

「でかくなり過ぎだ!!」

スクリビルドさんの驚愕の声が、港に響き渡ったのだった。

 

2 Responses to “成長盛り”

  1. より:

    先日ツイートに返事した者です。
    こちらでは初めまして。

    確かにでかくなりすぎですよねー。
    どんなもの食べたらこんな急成長するんだ……?

    1. イーディス より:

      コメントありがとうございます!

      なんだか、スクスクと成長していって…。
      気が付いたら、背中に乗れるほどになっていました(笑

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